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雑誌やプレスリリースで、ご覧になった方も多いと思います。
ラケットを始めとするスポーツ用品メーカーの老舗、ヨネックスがなんと650gのロードフレームを発表いたしました。

以下、プレスリリースによりますと、

以下追記
お客様からもお問い合わせがあり、私も気になってYONEX本社へ直接電話してみました。

カーボネックスフレームは、着々と販売に向かって準備が進んでいるそうです。
画像のものはプロトタイプで販売されるモデルはDi2(おそらくEPSも)内蔵できるフレームになるそうで、現在完成モデルは3大誌に掲載のための撮影をしているところだそうです。
実業団選手による実走テストも組み込まれ、次第にそのベールが滑り落ちて、目の前に現れる時が近づいています。
ライトサイクル分は4月早々の完成を予定しているそうです。
それに合わせて試乗会も予定していますので、ご紹介できるまで今しばらくお待ちいただけますよう、お願い申し上げます。

追記
早速試乗しました。レポートは
 こちら

YONEX HPは こちら
【製品概要】
最軽量への挑戦!超軽量650gフレーム
「カーボネックス」の最大の特徴は弊社が40 年の素材の研究とカーボン技術を結集した
超軽量650g フレームです。製品名である「カーボネックス/CARBONEX」は当社のラケットやゴル
フクラブで最初のカーボン製品に使用した製品名であり、弊社のカーボン技術の原点とも言えるも
のです。
カーボネックスは「世界最軽量のロードバイク」を目指すため、素材を軽量化しても剛性強度を
保てる「X−フラーレン」などのナノテクノロジーを利用した素材やゴムのような弾性と精密な復元
性に優れたチタン合金「ゴムメタルR
※」、「ボックス形状」、「真円形状」といったフレームの機能を
最大限発揮させる形状を各々のフレームに採用。また、弊社ラケット独自の形状理論「Oval
Pressed Shaft(O.P.S.)理論」を用いたことで、剛性を保ちつつ振動に対して適度にしならせ路面追
従性を高めました。これらの技術や新素材により、超軽量でありながら剛性、耐久性、快適性を併
せ持つオールカーボンロードバイクフレームといたしました。
※ゴムメタルは、トヨタ自動車グループにて開発された新素材で、金属材料では不可能と考えられてきた「低弾性率化」
「高強度化」を両立させた夢の新チタン合金です。

1980年に他社に先駆けてカーボン技術をラケットに採用したバドミントンラケット「カーボネックス8」は世界
で初めて重量100gを切る軽量化を実現。
プレスリース こちら
ジオメトリーは こちら

カーボネックスという名称は、事業開発部長の武本氏によりますと、この後のゴルフクラブにも採用された、YONEX社のここ一番のときのネーミングだそうです。
この商品名に注がれた情熱を、製品に感じることが出来ます。
4-5年前から開発に着手し、長岡工場の前田氏を開発リーダーにプロジェクトを進めてきたそうです。
いろいろと開発にまつわるお話を伺った後に、早速カーボネックス各部を見てみましょう。

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フォークコラムは、非常に薄くて内部もきれいです。

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設計者の前田氏です。

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塗装の下にのぞくカーボン目は、非常にきれいです。

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ボックス形状 横方向には剛性を確保しながら、縦方向には柔軟性を持たせて振動吸収性を高める構造にしているとの事です。
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O.P.S チェーンステー テニスラケットで採用している構造だそうで、縦方向に薄く、横方向に厚くする構造です。一般にこのように厚さの変化を付けることは、カーボン整形時に非常に難易度が高いのです。

フレームは、モノコックカーボンフレームで、前三角とシートステー、チェーンステーをボンディングするメジャーな作り方になっています。
持った時の軽さは軽量フレームを持ち慣れている私でも驚くほどの軽さでした。
叩くと、アルミ合金のような硬さを感じる高い澄んだ音がします。
フロントフォーク肩もモノコック構造でした。
BB、ヘッドベアリング圧入部分は、他の超軽量フレームで省略されることの多い構造ではなく、アルミ合金のスリーブが入っていて安心できます。
モノコック構造は、合成のコントロールがし易く、弊社のSCRロードでも一部柔軟構造を採用していますが、外見は特にこれといった特徴のないカーボネックスもフレームの使用素材、形状に多くのテクニックが秘められています。
カーボンフレームは、大きなフレーム前三角のモールドが必要で、それ全体を長時間高温で加熱する設備が必要で、ラケットのそれとは違うのですが、新規に作っているそうです。
ただし、まだ3サイズのモールドでスタートとしていますから、163cmより下の身長の方には対応できていません。
モノコックの内部は非常にきれいで、内圧をかけるときに使うビニールチューブの溶け残りがありません。
これは、150度以上の温度で生産する他メーカーと温度が違うのか、それとも作り方そのものが違うのか。
FELTも同様にきれいな内面ですが、こちらはいくつもの部品として作り、ボンディングでレイアップする製法ですので、単体で内部をきれいにすることが出来ますけど、このカーボネックスは3ピースモノコックです。

ここまで見てくると、X−フラーレンによるカーボン繊維の結合、チタン合金素材のゴムメタル、プリプレグを出来るだけ連続したもので整形する手の込んだ使い方で軽量化と高強度を両立する製法などを使い分ける、のフレームに早く乗ってみたくなり、早速試乗車を組み立てたくて1台注文してきました。
PARLEEで組んだロードフレームが、5.02kgでしたので、このフレームなら同じパーツで4k台になるはずです。
夢の4kg台が実現するのは、もうすぐです。
そして、その走行フィーリングは、どのようなものなのでしょう。
いただいた資料からジオメトリー表を見ますと、ロードレーサーそのものの数値です。
僅かヘッドチューブ角が立ち気味ぐらいでしょうか。高速対応ですね。

残念ながら試乗できる機会がありませんでしたが、これを出来るだけ早く実現して、お知らせするようにいたします。
印象としては、ゴールスプリントなど、高強度の捩れに対しては強そうに感じますが試乗しないと判断できない部分ですが、ヒルクライム、ロングライドにはとても良いフレームではないでしょうか。

650gの軽さは、異次元の走りをもたらしてくれるはずです。

日本製のカーボンフレーム。
ヨネックスの培ってきた高い技術と正確な生産力。
4月より発売開始で、ご予約は承ることが出来ます。
荒川のコースをこのフレームが走り出す春が本当に楽しみになってきました。

追記
試乗車に乗りました。レポートは 
こちら




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