
ICS輸入カメラ協会の主催する中古カメラ市が昨日の月曜日まで、銀座松屋の8階会場で、例年のように開かれました。
この日は最終日。めぼしい商品は販売された後で、スカスカのウィンドウも目立ちますが、以外に売れ残っている商品も多かったので、楽しめました。
初日は、開店前から並んでいる人も多くいて、開場と同時になだれ込んで、お目当てのカメラやレンズを手にしたファンも多かったそうで、2,500,000円もするRECTAFLEXが、瞬時に売れたと早田さんが話してくれました。

これが250万円のカメラとレンズのセットです。
値札の上にあるレンズが、RECTAFLEX NOKONと刻印のあるレンズで、この値段のほとんどが、実はこのレンズの価値だそうです。
カタログに記載はされているものの、実際にはほとんど販売されなかったレンズだそうで、フォクトレンダーのハイスピードレンズNOKTON1.5がすごいそうです。
実際にどんな写真が撮れるのでしょうか。
同じようなNOKTONには、同社のプロミネントがありますので、似たような描写なのか気になるところです。
このセットは先週水曜日の開場後、すぐに売れたそうです。

このレンズはもっと高価な、Nikonの魚眼レンズです。
これは例えば気象庁とかのオーダーで、特別にNikonが作ったレンズだそうで、全天を一枚の画像にすることができる180度を越えた角度のレンズだそうです。
ミラーを使えないので、別に専用ファインダーが付属しています。
ほとんど作られていないこのレンズは、同じものがイギリスで販売されたときの価格が、約510万円。
早田さんも、こんなものだろうという値付けだそうで、これが売れたら片付けて帰ると言っていました。
学術的に雲などの記録写真を撮るとか、全天の天体写真を撮影するとかに必要な公的機関はありそうです。

今回の戦利品です。
Minoltaの千代田光機。国産の名品オートコード前期型です。
箱つきケースつき。テイクレンズにやや傷と曇りが見受けられますが、外観が充分きれいなので、持ち帰りました。
1955生産開始の、おそらく私より年上のカメラです。

コムラーのライカL39マウントの35mm f:3.5広角レンズです。
標準的なスペックですが、LEICAより廉価で販売されていたレンズですから、ケース、ファインダー、フードまで揃っているのは非常に珍しいと思いました。
ブロニカでコムラーのレンズはとてもいい描写をしているので、ちょっと写りにも期待が持てます。
どちらも価格は大した事ありません。
ほかに、NikonのF100用にAF NIKKOR 50mm1.4Dを買いました。
その他、フード、フィルター、カメラケースなどの小物です。
この催事にいつも参加していた「ヒカリカメラ」さんが、閉店してしまい今回参加していないこと。
蔵前から浅草に移店した「カワマスカメラ」が閉店してしまった事を今回聞きました。
なんでも、大旦那さんがお亡くなりになったとか。
いつもケースとか、フードとか小物を買いに行くと、2階から持ってきてくれていた大旦那さんがお亡くなりになったなんて。移転してから一度も伺ったことがなかったので、とても残念です。
今回も、多くの写真ファンがこの催事を利用し、初日は億単位の売り上げだったそうで、機械式銀塩カメラの根強い人気を感じます。
ライカのレンズも値上がり傾向で、5-6万円で買えていた物が10万円以下は見当たらなくなっていました。
それも、曇っていたり傷があったりで、50年も経過しているから仕方がないとはいえ、きれいな良い物が枯渇しているのは確かだそうです。
お店が立ち行かなくなっているのも、売る品物が集まらない、みんな売らないからだとの事。
同じカメラが世界中を駆け巡り、今は景気の良い中国や中東に集まっているのだそうです。
あまり時間がないのですが、これからの桜の季節。
写真を撮る僅かな時間に幸せを感じられるよう、穏やかな心で暖かな春を待ちたいと思います。


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