
英雄の称号をいただきました。
このイベントはイタリアで開催されているL'ELOICAの公認イベントで、昨年から西湖を起点に開催されています。
今回が2回目。
前回参加されたお客様のK様に誘われて、私も今回参加してみました。
ELOICA すなわち英雄とは、昔未舗装の悪路をものともせずに走っていた先人たちを、英雄として称え、先人に習って現代の私たちが往時の機材を使い、往時を思わせる悪路を含むコースを走って昔を偲ぶというのが、この大会の趣旨です。
公認の姉妹イベントそして、本家からもオフィシャルの方々が来日して、一緒に走り楽しみました。
今年からはイギリスでも始まったそうです。
前日の前夜祭より、参加してきました。
前夜祭では、地元民宿の皆さんの手作りの「ほうとう」などが振舞われ、協賛のPRONTOのご厚意で、ワインや飲み物がふんだんに提供されました。
ビンテージ、ネオビンテージな自転車が、会場の体育館に揃います。
コース説明など、明日の好天予報を基に、遅くまで大いに盛り上がりました。
朝、お世話になった民宿「ももや」さんを出発。
このももやさんは、とても親切でおすすめの民宿です。
料金は会場で夕飯食べて来るんでしょ、とのことで朝食のみの料金5,000円で泊めていただきました。
富士を望める南向きの開放感ある和室は、ゆっくりと寛げました。
学生の自転車合宿などにも利用されるそうですが、ライトサイクルでも、合宿練習に良いかもしれません。
会場は、根場の西湖いやしの里根場で行います。
茅葺の家を移築して作った、なかなか風情のある場所です。宿泊もできたらいいですね。

コースは、です。
100kmと50kmと別れてスタートです。
当初は西湖の北岸を快適に走ります。

変速のためのWレバーは軽量のために肉抜きされていて、カンパニョーロのレバーのはじのギザギザが痛く感じます。
右側に富士山を見て、最高のサイクリングですが、30kmオーバーでハイペース気味。
続いて河口湖の北岸を走ります。
回り込むようにして約2/3周して、富士山に向かい登りが始まります。

これはCampagnoloのパリ・ルーベです。こんなギヤーでも登っていくのは、まさに英雄です。
最初は徐々に勾配が増す程度でしたが、それでもファイナルローギヤー(42x23T)になっています。


K様は42x19Tのセッティングで、登っていきます。

船津胎内樹形が最初のエイドステーション。
ここまで、最後の方は本当にきつくて、大変でした。
おにぎり、すいとんなどが振舞われ、小休止です。


ここからが、このコースのハイライト。
英雄と呼んでいただけるようになるための試練でもあります。
よくこんな道を見つけたと、コースディレクターに感謝、あるいは怒。
食後すぐの劇坂を、それこそよじ登るようにのろのろと登って行きます。
途中F86Fがいました。


登りが一段落すると途中から未舗装路になります。
この未舗装路は、土も踏まれていなくて車輪がもぐります。
急こう配もあって、非常に走りにくく、急なくだりも路面が悪く危険を感じます。
そんな道が数キロ続いて、ようやく舗装路に出たときは、両腕がくたくたでした。

サイクルスポーツの松本さん


急こう配を一気に下り、後半の登りに入ります。
長い71号線の登りが延々と続きます。


ところどころ下りが現れるようになり、景色が開けてくると後半最高地点です。
下って行くと、それこそ落ちるような感覚でスピードが上がります。
昔のブレーキ、昔の車輪。
きちんと整備しているから出せるスピードですが、部品の耐用年数はとっくに過ぎていると思うと、ちょっと不安です。
下りでリムが破壊されたら、と思うと控え目になります。
昔のままグリスを変えないで、こんなところを走ったら一発で大切なビンテージパーツがお釈迦になることでしょう。
その後、絶望的な激坂が現れます。
無駄に広い片側2車線道路が富士に向かってまっすぐ伸びているのです。
これを、大きく蛇行しながらよじ登っていきます。
押している参加者もいました。
左に細い道にコースが曲がると、さらにその勾配は増します。
脚が吊りそうになりながらもひと踏みひと踏みゆっくり力をかけて登っていきますが、これって30年以上昔の奥多摩有料を登っていた時の感覚と同じ事に気が付き、ハンドルをねじるように使い始めて、昔の感覚が戻ってきました。それからは意外に登れるじゃないですか。

これでも、お腹ひっこめてます。

途中、牧場に立ち姿の美しい馬がいて、写真休憩。
牧場の方が写真を撮ってくれましたが、なんでも東京から週末この牧場に通っているのだそうです。
グループで管理している感じで、これって知らないと損をするライフスタイルなのでしょう。
終始、美しい富士山が見えています。

富士ヶ嶺から渋滞した国道を走り、本栖湖の周回路に入ります。
この入口が、また土の深い未舗装路です。
木漏れ日の中、このあたりではサイスポの松本さんと一緒に走りました。
前に女性がいるとのことで、GoProで撮影をしながら走っていた松本さんは、追いつくように私を即しますが、脚があまり残っていません。
それでも下ハンをもって頑張ります。
でも、私は追いつくことが出来ず、松本さんは追いついて画像を撮ってきました。
5000円の裏の富士山を愛用のライカで写真に収め、本栖湖から今度は最後のイベントになる精進湖周回路に入ります。

最後のチェックポイントを過ぎて、ゴールまでの距離が見えてきたので、ここからは今以上に踏みまくります。
登りでも、下りでもグイグイ踏んで、ゴールを目指します。
残っている余力をすべて使って、この感覚はホノルルの最後のエイドからゴールまでの感覚に似ています。
何人も抜き去り、ゴール。
私も多くの参加者同様、「英雄」になれました。


今回のイベントは、要所要所に警備員の方が安全確保と、ルートの案内をしてくれていて、複雑なコースも安心して走ることが出来ました。
英雄になるためには、普通のコースでは面白くない、これは大人の遊びと断言できます。
太いタイヤのランドナーやマウンテンバイクなら、普通に楽しめてしまうのでしょうけど、そこを21Cのチューブラーで走ることが良いのでしょう。
重いギヤーしか使えないため、今まで生きてきた中で一番辛いツーリングになるかと思いましたが、意外に楽しめたので、また来年も参加しますと、大会の関係者の方には伝えてきました。
ところで、各湖ではウィンドサーフィンの大会をやっていたり、カヌーを楽しんでいたり。
ようやく日本人も、週末の遊び方を覚えてきたのかと思う光景が広がります。
そういえば富士山の中でもその多くのルートが別荘地の中の道。
ログハウスをはじめとして、多くの建物が森の中に建っていて、週末を過ごしている人が多いことに気が付きました。
レジャーも多様化してきて、余暇の使い方がうまくなってきている気がします。
私が知らなかっただけなのでしょうけど、
イベントの参加者だけではなく、富士五湖、富士周辺では多くのサイクリストを見かけました。
高速のPAでも、ルーフに自慢の自転車を載せた車を多く目にします。
お出かけサイクリングは、以前にも増して増えてきている印象です。
ルーフキャリアなどの商材にも、今以上に力を入れて良い時が来たのでしょう。
走っていて、本当に幸せを感じました。
世の幸せ、皆さん、思い思いに家族や仲間と楽しんでいらっしゃいます。
本当は平和ではないのかもしれませんけど、表面的には平穏な今の世を、引き続き楽しみたいと思います。
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前夜祭では、地元民宿の皆さんの手作りの「ほうとう」などが振舞われ、協賛のPRONTOのご厚意で、ワインや飲み物がふんだんに提供されました。
ビンテージ、ネオビンテージな自転車が、会場の体育館に揃います。
コース説明など、明日の好天予報を基に、遅くまで大いに盛り上がりました。
朝、お世話になった民宿「ももや」さんを出発。
このももやさんは、とても親切でおすすめの民宿です。
料金は会場で夕飯食べて来るんでしょ、とのことで朝食のみの料金5,000円で泊めていただきました。
富士を望める南向きの開放感ある和室は、ゆっくりと寛げました。
学生の自転車合宿などにも利用されるそうですが、ライトサイクルでも、合宿練習に良いかもしれません。
会場は、根場の西湖いやしの里根場で行います。
茅葺の家を移築して作った、なかなか風情のある場所です。宿泊もできたらいいですね。

コースは、です。
100kmと50kmと別れてスタートです。
当初は西湖の北岸を快適に走ります。

変速のためのWレバーは軽量のために肉抜きされていて、カンパニョーロのレバーのはじのギザギザが痛く感じます。
右側に富士山を見て、最高のサイクリングですが、30kmオーバーでハイペース気味。
続いて河口湖の北岸を走ります。
回り込むようにして約2/3周して、富士山に向かい登りが始まります。

これはCampagnoloのパリ・ルーベです。こんなギヤーでも登っていくのは、まさに英雄です。
最初は徐々に勾配が増す程度でしたが、それでもファイナルローギヤー(42x23T)になっています。


K様は42x19Tのセッティングで、登っていきます。

船津胎内樹形が最初のエイドステーション。
ここまで、最後の方は本当にきつくて、大変でした。
おにぎり、すいとんなどが振舞われ、小休止です。


ここからが、このコースのハイライト。
英雄と呼んでいただけるようになるための試練でもあります。
よくこんな道を見つけたと、コースディレクターに感謝、あるいは怒。
食後すぐの劇坂を、それこそよじ登るようにのろのろと登って行きます。
途中F86Fがいました。


登りが一段落すると途中から未舗装路になります。
この未舗装路は、土も踏まれていなくて車輪がもぐります。
急こう配もあって、非常に走りにくく、急なくだりも路面が悪く危険を感じます。
そんな道が数キロ続いて、ようやく舗装路に出たときは、両腕がくたくたでした。

サイクルスポーツの松本さん


急こう配を一気に下り、後半の登りに入ります。
長い71号線の登りが延々と続きます。


ところどころ下りが現れるようになり、景色が開けてくると後半最高地点です。
下って行くと、それこそ落ちるような感覚でスピードが上がります。
昔のブレーキ、昔の車輪。
きちんと整備しているから出せるスピードですが、部品の耐用年数はとっくに過ぎていると思うと、ちょっと不安です。
下りでリムが破壊されたら、と思うと控え目になります。
昔のままグリスを変えないで、こんなところを走ったら一発で大切なビンテージパーツがお釈迦になることでしょう。
その後、絶望的な激坂が現れます。
無駄に広い片側2車線道路が富士に向かってまっすぐ伸びているのです。
これを、大きく蛇行しながらよじ登っていきます。
押している参加者もいました。
左に細い道にコースが曲がると、さらにその勾配は増します。
脚が吊りそうになりながらもひと踏みひと踏みゆっくり力をかけて登っていきますが、これって30年以上昔の奥多摩有料を登っていた時の感覚と同じ事に気が付き、ハンドルをねじるように使い始めて、昔の感覚が戻ってきました。それからは意外に登れるじゃないですか。

これでも、お腹ひっこめてます。

途中、牧場に立ち姿の美しい馬がいて、写真休憩。
牧場の方が写真を撮ってくれましたが、なんでも東京から週末この牧場に通っているのだそうです。
グループで管理している感じで、これって知らないと損をするライフスタイルなのでしょう。
終始、美しい富士山が見えています。

富士ヶ嶺から渋滞した国道を走り、本栖湖の周回路に入ります。
この入口が、また土の深い未舗装路です。
木漏れ日の中、このあたりではサイスポの松本さんと一緒に走りました。
前に女性がいるとのことで、GoProで撮影をしながら走っていた松本さんは、追いつくように私を即しますが、脚があまり残っていません。
それでも下ハンをもって頑張ります。
でも、私は追いつくことが出来ず、松本さんは追いついて画像を撮ってきました。
5000円の裏の富士山を愛用のライカで写真に収め、本栖湖から今度は最後のイベントになる精進湖周回路に入ります。

最後のチェックポイントを過ぎて、ゴールまでの距離が見えてきたので、ここからは今以上に踏みまくります。
登りでも、下りでもグイグイ踏んで、ゴールを目指します。
残っている余力をすべて使って、この感覚はホノルルの最後のエイドからゴールまでの感覚に似ています。
何人も抜き去り、ゴール。
私も多くの参加者同様、「英雄」になれました。


今回のイベントは、要所要所に警備員の方が安全確保と、ルートの案内をしてくれていて、複雑なコースも安心して走ることが出来ました。
英雄になるためには、普通のコースでは面白くない、これは大人の遊びと断言できます。
太いタイヤのランドナーやマウンテンバイクなら、普通に楽しめてしまうのでしょうけど、そこを21Cのチューブラーで走ることが良いのでしょう。
重いギヤーしか使えないため、今まで生きてきた中で一番辛いツーリングになるかと思いましたが、意外に楽しめたので、また来年も参加しますと、大会の関係者の方には伝えてきました。
ところで、各湖ではウィンドサーフィンの大会をやっていたり、カヌーを楽しんでいたり。
ようやく日本人も、週末の遊び方を覚えてきたのかと思う光景が広がります。
そういえば富士山の中でもその多くのルートが別荘地の中の道。
ログハウスをはじめとして、多くの建物が森の中に建っていて、週末を過ごしている人が多いことに気が付きました。
レジャーも多様化してきて、余暇の使い方がうまくなってきている気がします。
私が知らなかっただけなのでしょうけど、
イベントの参加者だけではなく、富士五湖、富士周辺では多くのサイクリストを見かけました。
高速のPAでも、ルーフに自慢の自転車を載せた車を多く目にします。
お出かけサイクリングは、以前にも増して増えてきている印象です。
ルーフキャリアなどの商材にも、今以上に力を入れて良い時が来たのでしょう。
走っていて、本当に幸せを感じました。
世の幸せ、皆さん、思い思いに家族や仲間と楽しんでいらっしゃいます。
本当は平和ではないのかもしれませんけど、表面的には平穏な今の世を、引き続き楽しみたいと思います。


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