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Campagnoloの2015製品におけるテクニカルセミナーがありましたので、松原と私が参加してきました。
2015モデルになって、クランク、変速機の形状が変わり、その変化に気が付かれたと思います。
今回は、マイナーチェンジというより上位モデルはフルモデルチェンジになります。

大きくかわったクランクですが、シマノと同様の4アーム形状を採用。
カンパニューロの採用理由は、チェーンリング取り付け位置をできるだけ歯に近づけることで、得られる剛性重視のデザインだそうです。

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後ろ変速機ですが、大きくパンタグラフ部分の形状を変えてきました。
この部分は、特に説明はありませんでしたが、自分なりの考察です。
これは、できるだけパンタグラフの作用点をスプロケットに近づけたいとの意図を感じます。
変速するときの変速機のバネ力が、変速プーリーのケージのできるだけ上にかかり、より強い力でチェーンを脱線させるためのデザインと考えました。
キャパシティが増えてきて、変速プーリーケージの上の方にピポットボルトを持ってくるのは昔からあるテクニックです。
さらに変速機本体のパンタグラフの形状を変えてまで、より高い位置に持ってきたことで、今まで以上の切れのあるシフトが期待できます。
実際、今回のセミナーではプーリーとスプロケットの間隔は7mm以下。
ハブ軸と変速機取り付けボルトの取り付け位置も28mm以下ときっちり示しています。

フロント変速機はアウタープレートとアウタースプロケットとの歯先隙間は1.7-3mmとちょっと差が大きいのですが、ここは従来どおりです。
しかしよりシビアな取り付け位置を要求してきます。
ここは、ライトサイクルが最も得意とするところで、カンパニョーロだけではなく各社の変速機に最適な位置を
独自に編み出して調整しています。
なお、シマノには設定がないオーバーシフトを説明しました。
ライトサイクルでは昔から取り入れている秘密の手法ですが、セミナーで公になったというわけです。
それでも、微細な取り付け位置、ワイヤーの取り回し、チェーンの取り付けなどまだまだアドバンテージはあります。

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フルクラムのZEROシリーズ新製品ホィールが3種展示されました。
フルカーボンリム仕様のレーシングZERO CARBON
チューブラーとクリンチャーの設定でそれぞれ250,000円(1268g)と、260,000円(1358g)です。
UDカーボンと3Kカーボンの組み合わせで作られるホィールは、USBセラミックベアリング、アルミスポークを採用しています。

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表面処理にプラズマ電解酸化処理を施した黒いホィールが、レーシングZERO NITEです。
専用ブレーキパットが必要ですが、耐久性とブレーキ性能が高められています。
クリンチャーのみで 190,000円(1428g)です。

そしてレーシングZEROです。
クリンチャーモデル130,000円j(1440g)と クリンチャーのほか、チューブレスも装着できる2WAYが140,000円(1460g)になります。

レーシングZERO NITEは本家Campagnolo ではシャマルMILLEとなり、180,000円です。

嬉しいお知らせ。
次号、バイシクルクラブに、Campagnoloのカタログが同梱されることになりました。
今までにはなく価格も明示された保存版のカタログですから、ぜひ手に入れて決して高くはないCampagnoloの世界を垣間見てください。

Campagnoloのスタッフも来場していましたので、カーボンリムの製造工程を聞いてみましたが、さすがにシークレットだそうです。
よく見ると金型が分割されているのが見て取れます。
うむ。わかった、スポーク穴がないので内圧をかけるビニールチューブが必要ないのでしょう。
ニップルの形状はどうなっているのか、想像の範囲ですが間違いないと思います。
アルミにカーボンを巻いたように一見見えますが、フルカーボン製です。

11月入荷。ご予約を承ります。

BORAシリーズにクリンチャーモデルが発売になります。
こちらは来年2月入荷予定。
BORA ONEクリンチャー 35/50とも292,000円
BORA ULTRAクリンチャーは428,000円です。 50mmで1435g
各モデルチューブラーより3万円程度高い設定です。

表示価格はすべて税抜きになります。

カーボンホィールのスペックは各社似てきて、特色を出すが難しくなってきました。
EQUINOX SPシリーズは重量を含めても、まだアドバンテージがありますね。