
最近、難易度の高い修理のご用命が多いです。
昨日はカーボンフレームのブレーキケーブルアウター受けが、フレームから外れてしまったものを修理しました。
その前には、カーボンホィールのスポーク全交換。
その前には、Campagnoloのシャマル、リム交換。
特にシャマルのリム交換は、スポーク穴のない2wayモデルですので、ニップルをバルブ穴から入れて、スポーク穴までマグネットで誘導して組み上げる物です。
そして今回はSTIの分解です。

シフトワイヤー切れ(シマノでは多い修理です)ですが、完全に破断してしまってるのと、破談箇所でワイヤーが細かくちぎれて、内部に入り込んでいる事。
さらに奥まったところでスタックしてしまっているので、ワイヤーの頭部分をそのままでは取り出せなかったので、分解する事になりました。
シマノ製品のSTIでは、最長でも2年。
シフトワイヤーの交換が必要です。
プロショップで組み立て、または調整した後、1年以上乗っていて、最近変速、特にロー側に変速できない。
調整してもらってもすぐに不具合が出る。
RDをぶつけるような転倒などの覚えがなく、輪行もしていない。
こんな症状のときは、信頼できるプロショップに診てもらうと良いと思います。
もちろん弊社でも承ります。
ちょうどオーバーホール時期とも重なりますけど。
簡易点検方法。
シフトワイヤーがSTIレバーから横に出ているタイプ。
リヤーの変速をロー側(一番大きな歯)に入れた状態から、クランクをまわさずそのままSTIレバーを操作しトップ側へ変速するレバー操作をします。
シフトワイヤーが緩みますので、STIレバー付け根からアウターワイヤーを引っ張ってみてください。
見えるシフトワイヤーのインナーケーブルに以上がないか確認できます。
シフトワイヤーがハンドルテープに巻き込まれているタイプ。
この場合は、レバーのゴム上部をめくると、ワイヤーの状態を直接見る事ができます。
細かい撚りがかかっていて、正常であれば問題ありません。
いずれにしましても、シフトワイヤーの寿命は、ワイヤーの張り方に、大きく左右されます。
引きが重いと変速時に負荷がかかり、その分早く切れてしまいます。
最近は電動変速機と兼用のフレームが増えてきて、今まで以上に引きが重くなる傾向にありますが、さらに組み方に問題がある場合が多く、シフトワイヤーがフレーム内部でフレームの内側と直接こすれ会っているケースを最近良く目にします。
ワイヤーがフレーム内部に接触していても、気にならないのでしょうか。
組み立て時にマニュアルなどはありませんし、付属品だけではフレームを組む事ができない場合が多く、このような事になってしまうのだと想像はできますが、変速の具合が悪くと言ってこられるお客様の中に、明らかに引きが重くライナーも入っていないケースが困ります。
その調整だけでは修理できず、お預かりして組み直さなければならないからです。
内部に使うライナーも。多くの種類、太さがあります。
ライトサイクルでは、いろいろなライナーを用意していて、どのようなフレームでも作業できるようにしています。
同様に、ブレーキラインもフレーム内に通す場合の的確な処理も、ライトサイクルではすべて実施しています。
Di2 EPSでも内部ではケーブルに負担がかからないよう、出来るだけスムーズに手間をかけて組んでいます。
ご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。


にほんブログ村