DSC_5044


ベルギーの英雄、エディメルクス。
ツールドフランス5勝のほかに、輝かしい成績を収めた超人とも言える選手でした。
生涯通算525勝。
あれ、525? そうです、フラッグシップモデルのネーミングが525なのです。
ほか、サンレモ、ムーラン、ルーべ、サランシュなどの2016モデルのネーミングは、彼自らが勝利したレースとその年号に由来します。
そして、そのヒストリーがすべてのフレームに記されているのです。
先にご紹介したDeRosaとの関係はとても深く、DeRosaの工房にもメルクスのフレームや写真が飾られていました。

DSC_4958


DSC_4961


会場はベルギー王国 大使館。
ベルギー大使も自転車が大好きです。TOMPSONの展示会でもこの大使館を使いましたので、私たちにはおなじみの場所になっています。

最初のモデルはフラッグシップモデルのEMX525です。
直線を基調にした質実剛健と言うイメージは、石畳の道を多く残すベルギーブランドならでは。
エディメルクスは、頑丈さもその性能の大きな要素なのです。

DSC_4969

DSC_5043

DSC_4965

DSC_4967


テストライドしたときの私の感想ですが、非常に乗りやすくコントロールしやすい印象です。
そのポテンシャルは非常に高く、リアルレーシングモデルといえるもの。
勝つためのマシンとも言える高バランスのロードフレームと思います。

カラーデザインは2種類。
特にフォーク周り、ヘッド周りのボリューム、快適さを積極的に求めるデザインのシートステーに構造的特徴があり、トップチューブのセクシーとも思えるカーブは多くのライダーを魅了することでしょう。
各社のフラッグシップモデルと比較して、お求め安さを感じる440,000円に設定されています。
6サイズものサイズ展開は、モノコックカーボンフレームとして特別なものですから、ジャストフィットをお選びいただけます。
受注発注モデルになります。

DSC_5058


メルクスのラインナップの中で、スチールフレームの再登場は根強いファンから大いに歓迎されるでしょう。

DSC_5059


DSC_5061


DSC_5060


DSC_5028


DSC_5029


ドリルで軽量化とクィックシャフトの食いつきを考慮したリヤーエンド。
磨き込まれたステンレス製のシートクランプ。
切削されたヘッドチューブなど、手の込んだ作りを美しく非常に少ない溶接痕で作り上げたTig溶接。
持って軽さを感じるスチールフレームは非常に少ない中、このフレームは特別感があります。
ビンテージなイメージのスチールフレームではなく、軽くしなやかな走りを楽しめるフレームとして、オレンジのモルティニチームカラーを連想させるLIEGE 75。ホワイトパールカラーのROUBAIX 70。
価格は同じ270,000円で、フレーム同色に塗装されたカーボンフォーク、コロンバス社製Zonaチューブを採用しています。

DSC_5012

DSC_5011
DSC_4988

この美しい笹(昔のフレーム職人は、この部分に工夫を凝らします)を実現するために、メルクスは下からボルトをいれ、斜め臼の構造を内蔵した非常に凝った作りを考えました。

これはSanremo76 サンレモのフレームです。
105完成車318,000円。ULTEGRA完成車368,000円 フレームセット278,000円
この次にご紹介するムーランとともに、メルクス2016モデルの中核をなすモデルです。

DSC_4975

DSC_4976

DSC_4977

DSC_4979


DSC_4973

DSC_4970


SALLANCHES 64
サランシュ64
フランスのリゾート地、サランシュ。
この地で80年に行われた世界選手権ではベルナールイノーが勝者となっていますが、1964年、この地で開催された世界選手権レースで、当時まだアマチュア選手だったメルクスはゴールドメダルに輝きました。

DSC_5013


DSC_5063

DSC_5064

DSC_5015

DSC_5016

DSC_5017

DSC_5018


DSC_5019

各フレームには、このようにメルクスが打ち立てた勝利の記録も記しています。

サランシュ105完成車 236,000円というこのクラスでは最低価格帯に入ってくるボーナスプライス。
設計値は微妙にサンレモと変えていますが、非常に癖のないジオメトリーです。
ホィール、コンポーネントはシマノを扱う日本でも最も大きな部類の深谷産業がチョイスするだけあって、すべてが純正パーツ。50/34 11-28Tと言う、そのままどこでも走りに行けるワイドなギヤー比。
無理なコストダウンも見受けられず、サンレモ譲りのこの綺麗な形状のフレームを手にする事が出来ます。
ターゲットライダーは、それこそどなたでも。
昔、メルクスに乗っていたから、、カタチが良いから、、価格と性能が他社のモデルに比べ優れているから、、無理のないコンパクトクランクを採用しているから、、信頼の105だから、、最初の一台だから、、。
マットシルバーと言う、凝った塗装も非常に高級感があり、冴えたオレンジラインが素敵です。

多くの展示会で、各社の製品を見比べてきましたが、今のところ、サンレモとこのサランシュがファーストモデルとしてお勧めできます。

2016の人気モデルになることでしょう。
雑誌の取材、各店舗の反応を拝見していて、会場が大使館と言うことを差し引いても大変良い感触でした。

つづく