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1977年のニューサイクルングを開くと、裏表紙にこのエンペラーが載っています。
仔細に見るとパーツ構成とフロントキャリアが乗っていないだけで、今とほぼ同じ。
開発を担当している橋本さんに、いろいろとお話を伺うことが出来ました。

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ランドナーです。製品名称はツーリングマスターと言います。
形式はE-TM***N。
*にはサイズの3けた表示が入ります。
価格は税別110,000円 カラー ブルー/レッド/グリーン 3色
この価格の中に盛り込まれた、開発担当者の思いを記しておきたいと思います。

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ランドナータイプは、ボカマタイプのフォーククラウンを使っています。
昔から王道の強度の高いフォーククラウンです。
フロントキャリアーをのせないのはなぜ?
NITTO製のキャリアーがジャストフィットするように設計されているそうですので、その中から使い道に合わせてお選びいただきたいとのことでした。
例えばサイドパニアバックをつけてキャンピング仕立てにしたいときに使うキャリアはオプションで丸石自転車が用意しています。
M12

こちらはM12ですが、これもより軽量なSLタイプのステンレス製を日東では選ぶこともできます。
予定宿泊数により、キャリアを選ぶのは夢が膨らみ楽しいかと思います。

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泣かせる工作にこのベル直付け工作があります。
このタイプで欠かせないベルを、ステムに取り付けるのですが、ステムに直接ねじ穴をあけて直付けにする工作がこれです。
バンド止めではないので、悪路で緩むこともなく確実な固定とすっきりした外見を楽しめます。
他社製 VIVAなどの真鍮ベルに交換もできます。
このこだわりだけで、この自転車はタダものではないと感じました。

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とてもオーソドックスなシートラグ回りです。
度重なる輪行の時に緩めては締めるシートラグ部分は強度優先の実用性に優れた物を採用しています。
ブレーキアウター受けも、振り子タイプですが、アジャスタースクリューがついていて、サドルバックにワイヤーが当たっても、シートポストの脱着を繰り返しても安定したブレーキの引き代を常にもたらしてくれます。

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クランクはANDEL製のトリプルギヤーです。
ポリッシュしたあとにアルマイト加工を施していて、きらめく美しさをいつまでも楽しめます。
インナーギヤーを28Tとしています。
48x38x28とそろえているので、見た目にも美しいギアーの重なり具合です。

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コンポーネントはインデックス(変速のカチカチ)を正確に動作させるためにWレバーとともにシマノ製を採用しています。
充分なキャパシティ。俊敏な変速フィールは、実用性充分です。
リヤーの最大歯数は26Tで13-26T 8速です。
平地から山岳まで走りやすいギヤー比だと思います。

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マッドガードは、非常に高価で入手の難しい本所工研の日本製。
オーソドックスな甲丸タイプのポリッシュ仕上げを採用しています。
もちろんジョイント加工済み。
磨いて光らせる愉しみを提供してくれます。
リヤーブリッジは、フロントフォークなどとともにすべて隠し止め。
手の込んだ工作は昔のオーダー高級車がこぞって採用した仕様です。
この工作で、ハトを使うことなく確実な固定とすっきりした外見を得ることが出来ます。
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チェーンフックも標準装備です。
後ろ車輪を外した後、たるんだチェーンを掛けて置く部分です。

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この価格で心配したのは、クロモリチューブの使用具合。
昔のユーラシアなど、前三角だけクロモリと言うのはよくある話でした。
このエンペラーは、すべてのチューブを強靭で軽量なクロモリパイプで構成しています。
エンペラー担当者の心意気が見て取れるようです。

リム
650Aサイズを採用しているこのリムも、ダブルウォールの製品を使っています。
ダブルウォールとは、リムが2階建て構造のようになっていて、底面にはスポークが、上面にはチューブが乗る構造で、高級なリムだけの構造です。
タイヤが許す範囲で高い空気圧も安心して使うことが出来、スポークニップルとの干渉がないためパンクのリスクも大幅に減らすことが出来るのです。

ヘッド小物。
通常輪行の際には、ヘッドを分解してフロントフォークを抜きます。
その際に必要なのが、32mmのオープンスパナ。
これは結構かさばる工具です。
そこで、エンペラーは昔から特殊工作をしています。
ロックナットに6角レンチの入る筒を溶接。その筒に6角レンチを差し込みまわすことで32mmの工具を不要としています。
もちろんベアリングがばらばらにならない輪行仕様。
使うサイクリストの立場になって、事細かにデザインされているのがこのエンペラーなのです。

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ツーリングコンダクターと言うモデル。
形式はE-TC***Nとなります。
価格は税別110,000円です。 カラー オレンジ/ブルー
スポルティーフのようですが、もう少しランドナー寄りの設計で、700x32C スポーク本数も36Hと積載に耐える仕様になっています。
日東のキャンピークロスと言うキャリアーを使えば、700Cランドナー、キャンピングとして使うことが出来ます。
細めのタイヤに交換して、ロードレーサーに近い感じにすることもできます。
各こだわりのポイントは先のツーリングマスター同様です。

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フォーククラウンはなで肩を採用しています。
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ジョイント部分です。


丸石サイクルと言えば、私も子育てに使ったフラッカーズが有名です。
今ではブリヂストンをはじめ、多くのブランドがハンドル上に子供乗せを載せるこの独特の構造を採用しています。
丸石自転車は、ここにペットを載せるアイディアを独自に展開。
Pet Porter(ペットポーター)として製品化しています。

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専用の大型バックが付属し、犬や猫が気に入ればおとなしく入ってくれるでしょう。
公園までの散歩が楽しくなると思います。

さらにシャフトドライブを搭載したモデルもあります。
チェーンの代わりにBMWのオートバイの様なベベルギヤーを使った、チェーンドライブのようにメインテナンスのいらない凝った設計の自転車です。
難しいかもしれませんが、高出力の電動補助自転車に従来チェーンが強度的に難しいと考えますからこのシャフトドライブと組み合わせたらより良いものになるのではないでしょうか。

初めて行った丸石サイクルの展示会。
20年ぐらい前でしょうか?西新井橋たもと付近に丸石の工場があり、よくフレームをフォークリフトで運んでいたのを見かけました。
生産は台湾に移りましたが、開発者の熱い想いに触れて、私は非常に嬉しくなりました。
横目でスワロー、ラーレーなどを見ながら、価格にも重点を置いていて、私はこの上にスペシャルモデルを作ってはどうか? 
ロードレーサーに近い設計のスポルティーフ。
昔はCampagnoloもアッセンブルしていた高級なロードレーサーの復活。
丸石と言うブランドは、昔からちょっと高級なものを私たちに提供していましたので、ファンは多かったブランドです。
エンペラー。
乗っていた方は多かったと思いますが、今乗っても、そのフィーリングは変わらないと思います。
ゆっくりと自転車旅を楽しんでみませんか?

今日もライトサイクルブログをご覧いただき、.誠にありがとうございます。

昨日の休日は、ロマンチック街道を日光から沼田までドライブしてきました。
紅葉はピークを過ぎてしまっていましたが、いろは坂、金精峠を登るサイクリストに何人も出会いました。
平日ですけど。
私も昔ランドナーで今市からこのルートを沼田まで走りました。
杉並木から日光駅を過ぎ、馬返しからいろは坂。
湯ノ湖畔でのんびりして、一気に高度を上げる金精峠。
マファックのブレーキを泣かせながら、沼田まで下る長い長い下り道。
素晴らしいコースですので、ぜひ味わってみてください。
途中湯元温泉に一泊する行程にすれば、東照宮、日光電車の痕跡を楽しみ、馬返しにあったケーブルの痕跡、明知平ロープウェイ、華厳の瀧、中禅寺湖、竜頭ノ滝、光徳牧場、戦場ヶ原と静かな自然と対峙できます。
湯元は温泉寺がお勧め。
本当に良いお風呂です。
昔は、バスを待っていた時にトイレの横に無料の温泉があったはずなのですが、今回見つけることが出来ませんでした。
深まる秋。
どうぞサイクリングを思う存分楽しんでください。