出展参加は、輸入、販売業者としてですが、販売店としてのライトサイクルは、出展している会社からはお客様。
ほとんどのブースとはお知り合いです。
そこで、終わり間際に貴重な時間に、特別に試乗を許されましたので、簡単なインプレッションをさせていただきます。
どちらも2016新製品の中で、最も注目の高いモデルです。
De Rosa SKです。
サイズは私サイズ。
問題ありません。
試乗コースは若干の下り坂から始まります。
EPSは良く調整されていて、シフトフィーリングは良い感じです。
小気味良い音ですばやい変速を楽しみます。
やや荒れた路面は、このフレームのためにあるようなもの。
自分好みに短いリヤーセンターは、反応のよさを楽しめる反面、乗り心地を阻害するのが普通。
シートステーを下に接続部を設けることも、リヤーセクションからの突き上げを助長するので、昔からフレームビルダーは出来るだけ上に溶接したがる部分です。
この項目から、私は設計を見たときにこの点を一番重視して試乗しました。
五感を研ぎ澄まし、体に感じるセンサーの感度を最大に上げて乗ります。
この快適さの部分。
このSKはとても良く出来ていて、前作スーパーキング、IDOL同様の快適さを備えていました。
これには正直驚きました。
おそらくカーボンの積層の魔術。新工法の恩恵か？
リヤーの3角のボックス構造がこれに関与していると想像します。
先端に行くに従って細くなっていくテーパード フロントフォークも、静止状態で前ブレーキをかけて前後に揺するテストを横から見てくれた新、黒沢さんにダウンチューブとのクリアランスの変化を確認してもらいましたが、乗車姿勢からも良い感じにしなっているのが見て取れます。
テストコースは下れば登るので、今度は若干の登り勾配です。
私は常々ロードバイクの楽しさは2-3％勾配の上下とお話していますが、理由は下りにハイペースを楽しめ、登りでもギヤーをほとんど落とすことなく良いペースで登れる勾配だからです。
この試乗コースが、サイクルモードのコース以上に好評だったのは、屋外だから、クルーザーが並んだロケーションが良いからだけではないと思います。
この微妙な勾配がダンシングをしてもシッティングでギヤーをかけてもそれぞれに違いを体感できるコースだからに他ありません。
De Rosaのよさはバランスのよさと常々私は感じていますが、実はこんな登りで、ギヤーで逃げて軽くすることではなく、そのままのギヤーで登ることで、フレームの適度なしなりを使って登っていく事が出来るのです。
このSKもそれは同じでした。
硬すぎないBB周りは、あなたのロングライドを快適にしてくれることでしょう。
ロードレーサーの醍醐味である、ロングライドを心行くまで楽しめるフレームに仕上げてあります。
ロングライドは大人の冒険。
達成感を少ない疲労感で楽しむためのフレームとして、このSKはお勧めできる仕上がりでした。
スタイリングが持つ空力性能は、別の機会、別の方のインプレッションレポートを待つ事といたしましょう。
風に影響を受けやすい荒川、江戸川の大規模サイクリングコースで優位に走れることは想像にたやすいです。
多くのブランドの最新バイクが集まる中で、その存在感は一番でした。
SKの弱点と言えば、逆にスプリンター体系のもがきに耐えられるかです。
これは剛脚な日直商会の旧 黒澤さんにゆだねたいと思います。
が、かなり良い線は行くはずです。
続いてブリヂストン アンカーのニューモデル RS9 レポートです。
コースは同様。
乗り始めてすぐにわかるのは、かっちり感です。
アルミフレームのRA6に乗っているような、RMZの7段階あるカーボンレベルの最硬モデルに匹敵する感じです。
ブリヂストンの社内テストで確認していただきたいのですが、このスティッフィネスを求めるライダーは少なからずいるはずです。
直近で試乗したYONEX HRと非常に近い感じです。
ピュアレーシングフレームと言える感じですが、快適さも併せ持っています。
この快適さのレベルは、経験者レベルにはと言うことで、RIS9のような優しい感じには遠いかもしれません。
ステアリングのキレ、踏み応え共に世界最高レベルで、著名なプリンターが欲しがる性能でしょう。
グライペルが、キッテルが。マキュアンもフロントフォークを変えてまで機材にこだわっていましたから、このフレームをどのように評価するか想像するだけで楽しいです。
レースでしのぎを削っているライダーの皆様。
選手の皆様。
そしてレベルの高い走りを目指す貴方に、このフレームは大きな武器になることでしょう。
ブリヂストンのアンカーラボは、トンでもないモンスターマシンを作ってきました。
注 今回試乗したフレームは、開発から特別に持ってきたモデルであり、市販品ではありません。
市販モデルでは、変化する事がありますので、参考までにと言う事です。
レポートは、私、ライトサイクルの高橋が試乗しました。
私のレベルは経験は長いけれでも技術者でメカニックであり、パフォーマンスは非常に低いです。
その点を充分考慮されてください。
RS9 プレスリリース
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追記
ブリヂストンサイクルの飯島さんから、昨日の件でお話がありました。
その中で、RS9について、試乗されての感想を求められました。
概ね、このブログ通りですが、飯島さんが言うには、販売されるフレームは、カーボンの積層を変えて、もう少し剛性を落とすとのことでした。
私は、このフレームを求めるライダーが少なからずいらっしゃるはずですから、このまま販売してはどうかと述べました。
さらにこのモデルをRS9 HDと命名し、新商品として販売。
ノーマルモデルをRS9としてｍ、2タイプを選べるようにすると良いと考えます。
また、先に試乗したYONEX HRのフロントフォークを選択できるようにすれば、世界最高レベルのカーボンフレームが誕生します。ともお話いたしました。
YONEXとの国産ブランドコラボレーション。
良いと思いませんか？
