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SRAM社が5年の歳月をかけて開発してきたeTapシステム。
ワールドワイドでは1月より販売を開始。
すでにAG2R カチューシャ等のプロチームが実戦使用し、勝利も得ているシステムです。
日本国内販売には電波法の規定があり、無線を利用するシステムには技術基準適合を取得しなければならないのです。
SRAM日本国内代理会社も、ダートフリークからこの日インターマックスに変わりました。
仕入れの引継ぎその他で、このeTapは7月から順次入荷になります。
価格はクランク、ブレーキなどを除いた6点セットで197,000円とアナウンスされました。



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上記画像は3月の台北ショーでの撮影です。

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台北ショー同様、今回も固定トレーナー台で操作を体験できました。

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GARMINとも無線通信できますので、このように変速段数、ギヤー比の表示をすることが出来ます。
またバッテリーの残量も表示できます。

気になる価格について、もう少し記します。
ダートフリークは、かなり高額な設定でしたが、国際価格にちょっと上乗せする価格に設定。
補修パーツ、電気部品にありがちな不具合のサポートなどのほか、技適申請などを考慮すると妥当な値段といえます。(他のSRAM製品も大幅に価格が下がります)
ちなみにインターマックスの販売品には総務省発行のシールが貼られていました。
197,000円という価格はデュラエース9000のフルセット価格に近く、アルテグラDi2フルセット価格に近い数字です。
インターマックスではノーコメントですが、ライトサイクル的にはシマノと互換性がありますので、スプロケット、チェーン、クランク、ブレーキは105以上でそのまま利用できます。

どうせなら軽いSRAMをフルコンポーネントで使いたい。
価格は328,930円になります。
どちらもこの価格には2個のバッテリーとバッテリーチャージャー、そしてシステムのファームアップデートに必要なUSBドングル(端末)が付属しています。

Di2やEPSとどう違うのか?
無線通信システムの利点と弱点。
利点は、自転車を選ばないことです。
各社一生懸命カーボンフレームを強化して穴を開けてくれたことに感謝しますが、このエレクトリックワイヤーケーブルを必要としないのです。
従いましてリヤーエンドが130mmであれば、どのようなビンテージフレームでも、電動未対応といわれるフレームにでも、このシステムが搭載可能です。
小径車から輪行仕様のランドナー、スポルティーフにもです。
組み立て作業も大幅に簡素化できますので、組み立て、組み換え工賃を安く設定することも可能になるはずです。
説明を理解できれば、ユーザーが買って自分で取り付けすることも初期の取り付け、設定にさえ注意すれば出来るかもしれません。
(設定には注意が必要で、間違えると一発で破損すると説明会ではありましたが)
そして驚くほど軽量です。

弱点は、価格です。
今後、FORCE RIVALへの展開はあるのかと、質問しました。
まだ、その段階にないが、考えているとのこと。
以下は弱点とはいえない部分ではありますが、気になった事を直接質問してみました。
私がテストして、EPSで慣れているので、右のレバーを操作すると軽くなっていく方向に後ろの変速機は動いていかず左で軽くしていく現状を左右で入れ替え出来ないのか?
これはこのシステムで設計しているので、変更は出来ないししないとのこと。
慣れればどうということはない問題なので、ファームウェアーのアップデートで期待していると伝えました。
また、MTBへの応用も当然考えているそうです。

面白かったのは、開発期間中にレース会場でシマノの技術者を欺くため、偽の配線を取り付けていたことです。
無線通信は、当然シマノも開発しているとは思いますが、SRAMは電子大国台湾の底力。
機械屋と電気屋のコラボレーションが開発の元になっているので、スピードも速いのでしょう。
今後はバッテリーの大容量化もリクエストしておきました。
このシステムは128bitのセキュリティーだそうで、混信の心配もないそうです。

バッテリーといえば、別にスタッフの松原がブログに記しているようにシステムにはモーションセンサーを搭載しています。
これは全く動かさない状態が30秒でスリープモードに移行し、少しでも動かすと瞬時に起動する設定です。
シマノやカンパニョーロのシステムでは有線なために動かしているときだけ電源を使用するので、使わないときの消耗は全くないといえますが、この点がちょっと変わります。
事実私のEPSは年に3回程度。Di2は4回程度の充電で事足りています。
その点、このeTapでは無線電波の発信受信が必要なため、動作以外の電源消費も出てきます。
乗車時間にもよりますが充電量の確認が毎回必要になりそうで、グリーンランプ点灯時で一番電源を消費するRDでは15-60時間の使用です。

たとえば最小の15時間としますと車での移動に4時間かかると約10時間の稼動になります。
従いまして車載の移動時、輪行時、航空機での移動時にはバッテリーをはずして置くことが必須になります。
脱着は非常に簡単で、専用カバーで端子を保護します。
最も充電時間も非常に短く、約45分との事で、出発準備をしている間に完了してしまいます。
また、自転車からバッテリーを外して充電しますので、直接繋がなければならない他のシステムとは利便性が大きく異なります。
ハードに使うユーザーは、小さなものですからひとつ余分にバッテリーを持つことを推奨いたします。
1つ5,630円です。
バッテリーは前後共通で、応用が利き便利です。
ひとつのバッテリーだけになった場合でもFDをとりあえず動かし、その後RDに取り付けて動作を確保することが出来るからです。
そうなることはほとんどないと思いますが、便利な機能でもあります。
レバー操作なしにFD RD本体に装備されたフリクションボタンでも動かすこともできます。

この最も新しい、軽量なSRAM eTapシステム。
6月中のご注文で、特別なご予約価格を設定させていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください。

搭載した自転車で試走はしていませんので、なんとも言えませんがフィーリングはなかなか良いと思います。
変速スピード、変速タッチ、クリック感はごく自然。
SRAMユーザーなら、なるほどという感覚です。
スプリングが見えますので、チューニングも簡単そうですが、その必要もないでしょう。
左右各レバーに一つのスイッチという点が、他社とは違う割り切りでしょう。
TTハンドル用にシステムも構築され、スプリンタースイッチのようなものも有線で接続できます。

取り付けにフレームを選ばない。
この点が、このシステムの最大の利点と思いました。

この説明会には、関東中の自転車店が多く集まり、壮観でした。名古屋からも、、
それくらい、このシステムに注目は高いのでしょう。

説明会資料を店頭にもおきますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
細かな点は、スタッフまでお気軽にご相談ください。
表示価格は すべて税別 メーカー希望小売価格です。

今日もライトサイクルブログをご覧いただき、誠にありがとうございました。

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