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自転車を趣味として乗ってみると、金属製の、スチールやチタンの素材フレームに目が行くこともあるでしょう。
殆どのサイクリストは、細分化された既製のフレーム寸法の中から、ショップのアドバイスでサイズを選んで乗っていると思います。
それとは別に、フルオーダーフレームと言う世界があるのをご存知でしょうか?
フルオーダーとは、スーツやワイシャツを誂えるように、シューズをオーダーするように、体格、骨格、筋肉質や乗り方のスタイル、走り方、に至るまでを考慮し、また今後の変わっていくさまを推察しながら、設計、デザインして自分だけのフレームをビルダーが製作し、組み立てる自転車のことを言います。
初めてのスポーツ車をフルオーダーに委ねるのも良いですが、ある程度、既製品に乗って、好みの走り方を楽しむようになってきてから、心ゆくまで大切な時間を楽しむ相棒を手にするのは、昔からサイクリストの憧れでもありました。
信頼の置ける、経験のあるお店を探すところから始まるフルオーダーの世界。
私は初めてのフルオーダーを横浜にあったシマダに託しました。
当時、私は目白に住んでいましたが、ZUNOWのハミングバード、ナベックスのコンチネンタルカットラグがよくて横浜まで電車に乗って、それこそワクワクしながら通ったものです。
駅から運河を横目に、何の道をどう歩いたのかも忘れてしまいました。
650B カンチブレーキ、ブレーキ、シフトワイヤー内蔵工作。ナベラグ、ダイナモワイヤー内装。
シマノSFRストレートドロップアウトエンド。
ヘッドマークにはハミングバードが。
赤いメタリックに塗られたフレームを持ち帰って、自分で組みました。
TAのトリプルチェーンホイール。Huretアルビー。MAFACクリテリウムでフロントはタンデム用。
日東ハイクラウンステム、GBハンドルバー。
亀甲本所のマッドガードをトモダの分割金具を使って輪行用分割改造。
ソービッツのピン玉に探検ランプ。
すみません、話が逸れてしまいました。

フルオーダーのお話でした。
フルオーダーでは、フレーム素材から色に至るまで、オーダーできるのです。
ある程度知識が必要ですが、経験のあるお店や当店なら、乗り心地優先とか軽さ優先とか、ケイデンスはどのぐらいで走るのかとかお気に入りのコースとか。何でも話していただければ、それに合わせた図面を作成できます。
またまた私の話で恐縮ですが、身長171cm(1cmにこだわりがあり、身体測定のとき、わずかに踵を浮かせます)の場合の参考例です。
ロードレーサーを今作るとすれば、トップチューブ535mm シートチューブ、C-C530mm チェーンステー405mm ハンガー下がり70mm シートアングル74度 ヘッドアングル73度または72.5度(迷います)
こんな感じです。ステムは110mmを使いますが、将来的には100mmにするつもりです。
チタンでも、スチールでも長年乗ってきた自分のジオメトリーで、乗りやすく好きなジオメトリー(昔はスケルトンと言いました)なんです。

フルオーダーができるのは、幸いなことに多くの工房との繋がりがありますので、ご予算とかブランドとか精度とかこだわりを優先してお決めいただくと良いと思います。
国内では、レベルのマツダ自転車、ケルビム、東叡社、絹自転車シルク、ブリジストンサイクル、ライトサイクルチタンフレームなど。
国外では、DE ROSA、チネリ、トマジーニ、カザーティ、BATTAGLINなどです。

ランドナーなども得意ですので、どうぞお気軽にご相談ください。
お待ちしています。

出来上がった宝石のように輝く自転車。
以下リンクは自分のランドナーを作ったときにブログです。
http://blog.livedoor.jp/lightcycle/archives/52430245.html